本来、ドライブ検査とデータ復旧では、求められる検査の特性が大きく異なります。

ドライブ検査では、ドライブが正常に使用できる状態なのかを確認するため、ある程度の負荷をかけた検査が必要になります。
読み取り速度、応答の安定性、不良セクタの有無、連続アクセス時の挙動などを確認するには、通常利用よりも踏み込んだ検査が必要になるためです。

一方で、データ復旧では事情が異なります。

復旧対象となるドライブは、すでに故障しかけている場合があります。
そのため、高負荷な検査を不用意に行うと、ドライブの状態を悪化させ、本来読み出せたはずのデータまで失われるおそれがあります。

つまり、ドライブ検査では「正常性を見極めるための負荷」が必要になり、データ復旧では「状態を悪化させないための低負荷」が重要になります。
この二つは、目的が近いようで、実際には逆方向の性質を持っています。

そこで、FromHDDtoSSDなどでは、低負荷検査を優先しながら、必要に応じて一部の高負荷検査を組み合わせられるようにしています。

まずはドライブへの負担を抑えた検査で状態を把握し、その結果に応じて、必要な箇所だけに追加検査を行う。
このように検査方法を使い分けることで、できる限り低い負荷で、より正確な検査結果を得られるよう工夫しています。

今後、データセンターなどから大量のHDDやSSDが中古市場へ流通してくることが予想されます。
そのすべてを一律に高負荷で検査するのは、時間的にも、ドライブへの負担という面でも現実的ではありません。

だからこそ、用途や状態に応じて、低負荷検査と高負荷検査を適切に組み合わせることが重要になります。

大量のドライブを効率よく検査しながら、状態の悪化を避け、必要な情報を正確に取得する。
この考え方も、Tokyo Innovation向けの資料に含めていく予定です。

これからのドライブ検査では、単に強い負荷をかけて確認するだけでは不十分です。
低負荷で状態を見極め、必要な場面だけ高負荷検査を使う。
そのような創意工夫が、大量検査時代の重要な技術になると考えています。

今後も、基本機能、復旧機能、分散型ブロックチェーン、量子耐性に邁進してまいります。
よろしくお願いいたします。

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