
S.M.A.R.T.情報について
S.M.A.R.T.とは?
S.M.A.R.T.情報と不良セクタ検出の限界について
ドライブには、自己診断機能である S.M.A.R.T.(Self-Monitoring Analysis and Reporting Technology) が搭載されています。
これは、各種動作パラメータを記録し、それらの変化をもとに将来的な故障を予測することができるとされています。
■ しかし、S.M.A.R.T.は「予測」用途が中心です
S.M.A.R.T.はあくまで「異常傾向の予測」を目的とした機能であり、不良セクタが実際に存在するかどうかを確実に把握するための機能ではありません。
たとえば、S.M.A.R.T.属性 0x05(Reallocated Sectors Count)などが該当しますが、この値に不良セクタが必ず反映されるとは限らず、反映される確率はおおよそ2割程度とも言われています。
■ 不良セクタの有無は「完全スキャン」で確認してください
S.M.A.R.T.情報では把握しきれない不良セクタの存在を確認するには、必ずセクタ単位で全領域を読み出す「完全スキャン」などの実動作検査が必要です。
これにより、ドライブの物理的な記録面の状態を正確に把握し、障害リスクを早期に発見することができます。
項目 | 内容 |
---|---|
S.M.A.R.T.の目的 | 故障予兆の検知(傾向予測) |
不良セクタ検出への活用 | 正確性に欠けるため 非推奨 |
推奨される検査方法 | 完全スキャンによるセクタ検査 |
FromHDDtoSSD では、S.M.A.R.T.情報に加えて、実際に読み出して診断する完全スキャン方式を採用し、より確実なドライブ状態の把握を実現しています。

S.M.A.R.T.数値変動グラフ: 数日分(約7日)の変動を記録しております。
- グラフ内部をクリックすると、現在値、データに関しまして、その表示を切り替えることができます。
- スキャンA、スキャンB、解析結果(左下グラフ):独自の故障予測スキャンの結果を表示しております。
- 中央にある緑の線が中央に安定すれば正常、上下に振れてブルーゾーンを超えると、異常判定になります。
- 状態範囲の「レッドゾーン」に入った場合は、ドライブ換装をお勧めいたします。
- 再描写:各グラフを再描写します。
- 再解析:故障予測の演算部に再解析を促すキューを投げます。
技術パートナー様およびこの試みに賛同いただいたユーザ様のご協力 深く感謝いたします。その故障個所・不良セクタの種類・不良セクタの分布・故障発生前後の状況など 壊れやすい状況・アクション・内容を整理したうえソフトウェアにいたしました。
S.M.A.R.T.コンセンサス系
ビッグデータを利用してドライブの故障予測を実施いたします。負荷も軽いゆえ普段のご利用にはこちらの機能をご活用ください。

S.M.A.R.T.の性質




バックアップ先が機能していなかったという場合を多くうかがいます。なぜなら、ドライブは書き込み側よりも読み込み側が壊れやすい性質を持つためです。
エラーのセクタが検出され、そこではじめて「エラー」が返されます。それまでは正常な動作をふるまうため、気が付いたときには手遅れとなります。
ここで、S.M.A.R.T.からそのような読み込み不良の状況を確認できるのでは?
たしかに属性0x07などがあります。しかし、そのような属性でバックアップを壊す読み込み不良を検出することはできません。
