データ復旧技術ご紹介 その2

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■ 復旧率50%程度が限界?

これについては「状態が不確定となったセクタに対する技術」により、克服いたしました。
実は、2014年あたりから悩まされてきた「場所が変動し確定しない不良セクタ」というのがあります。
以下、2021年秋リリースの「i-sector方式」の統計スキャン技術です。これが、厄介な作用となります。
※ このi-sectorの詳細については、別途www.fromhddtossd.com[>> こちら]で解説いたしました。

■ データ復旧の場合、この不確定なセクタ(i-sector)をオブジェクトとして再配置し、 それを復旧作用素で対処していく方法で復旧率を向上させます。以下、そのうちのメソッドの一つです。

MODIFIER(自動復旧作用素)には「非破壊」的に作用する因子というニュアンスがあります。
先ほどのイメージ(A, B, C, D)に当てはめると、
BとCが動かないようにAとDを動かせるようにすればよいのですが、
もし他からの作用なしで、それが実現されてしまったら、この論理(A, B, C, D)は破壊されてしまいます。
そこでMODIFIERの登場です。まず、論理を保てるようなMODIFIERを導きます。
そして、そのMODIFIERをこの論理(A, B, C, D)に作用させますと、
「非破壊」で、BとCに作用せずにAとDを動かせるようになります。
もちろん、動かしたあとに「MODIFIERを除去」する作用が必要になりますが、結果的に問題ありません。
ここで、データの復旧に対するMODIFIERをまとめます。
1, A - D 区間のデータを復旧したい。
2, 旧型のドライブならば、そのままデータスキャン→復旧で9割以上だったのです。
3, しかし、近年の大容量ドライブは、他の要素(B, C)も動くため、このままではダメです。
4, そこで、A - D 区間のMODIFIERを導きます。
5, A - D 区間に、そのMODIFIERを作用させます。
6, 作用させた結果、新たに生成したA' - D' 区間に対して、データスキャン→復旧を実行します。
7, A' - D' 区間から「MODIFIERを除去」します。すると元のA - D 区間に戻ります。

■ [自動復旧作用素 その1]
ハードディスクの損傷には、不良セクタ、ヘッドクラッシュだけではなく、プラッタ歪みも存在

ハードディスクの物理的な損傷では、 ヘッドクラッシュを連想しがちなのですが、データが記録されておりますディスク自体(プラッタ)の歪みの方が、状況は深刻です。
データが記録されておりますので、データ復旧を目的とする以上、この場所の交換はできないためです。

■ プラッタ歪みに対する処置:交換不能なプラッタの損傷に対応するデータスキャン作業が必要です。
※ 異音の継続によりプラッタに傷が入り込んだ場合や、歪みなどで転送レートが極端に低下している場合に有効です。
※ 経年劣化によるプラッタ歪みなども、大きな要因となっております。
※ この歪み度合いの検出をグラフ化いたしました FromHDDtoSSD Ver2.1系の指標「動作安定度」に投入済みです。

係数を大きめに取っておりますので、 他要素に比べ、その変動は大きめに出ます(メーカや型番で数値を分けています)。
SSDの場合、この係数は0となっております。SSDに「プラッタ歪み」は存在しないためです。
しかしながら、データの格納順序がおかしくなると乱れてくるため、別の指標を採用しております。
見方は簡単です。下のグラフが一直線になれば正常、乱れれば故障・交換推薦となります。
あとは不良セクタがなく、 上のグラフがオールグリーンとなれば、そのハードディスク(SSD)は正常と判断できます。

■ [自動復旧作用素 その2]
状況により、データ復旧技術を使い分けます

□ 故障原因は大変に複雑なのですが、大きく3通りに区切った場合、以下の形で分類されます。

  1. ヘッドが破損した場合(ヘッドクラッシュ、衝撃、落下による内部破損) ヘッド(先端部分)が自損した(または外部要因で損傷した)場合です。 破損したヘッド先端がプラッタに傷を入れる可能性を考慮しますが、 内部ヘッドを交換いたしまして、データスキャンを上手く切り替える事により、 そのほとんどのデータを復旧可能にすることができます。 そのため、本技術を利用せずに、通常のデータ復旧技術で対応する事ができます。
    ※ 標準のData_Scan&Salvation 技術を採用
    ※ 2010年以降はDIRECTSCAN 技術 / 並列同時解析を採用
    ※ この機能をさらに分解のち、S.M.A.R.T.コンセンサスに組み込みまして、AI復旧に応用させております。
  2. プラッタが破損した場合(記録面の歪み等、経年劣化が原因)
    データ記録側のプラッタ側に、読み書きできない原因が生じます。
    この障害は、内部ヘッドを問題なく交換しても、壊れていない個所を交換する事になってしまいます。
    そのため、一般的なクリーンルーム作業では、破損状況が全く変わりません。
    さらには、プラッタにデータが存在しますので、これを交換する訳にはいきません。
    明らかに別の技術が必要となりまして、何でもヘッド交換すれば良い、という訳ではございません。
    ヘッド交換の必要性がない事例におきまして、 事前の詳細な初期調査がなされずに、ヘッドを交換されてしまった例を多数拝見しております。 状態が変わらないため「復旧不可」となって弊社に再依頼されるケースとなります。 これでも状態自体は変わらないため、データの方は問題ありません。 しかし、ヘッドの交換作業が無料ではないため、費用の点にて大きなデメリットが存在いたします。 初期診断にて、どのように壊れているのか、 その「正しい判断」もデータ復旧技術の大事な過程という事実を裏付けるものです。
    ※ Data_Platter&Investigation技術を採用
    ※ 2010年以降はDIRECTSCAN 技術 / 並列同時解析 + 本技術を採用
    ※ この機能をさらに分解のち、S.M.A.R.T.コンセンサスに組み込みまして、AI復旧に応用させております。
  3. プラッタが破損のち、その凹凸の影響でヘッドが破損した場合(記録面の歪み等、経年劣化が原因)
    プラッタの損傷個所(傷、凹凸)にヘッドが衝突し、その結果、ヘッド先端も壊れてしまう症状となります。
    ヘッド自体を交換した上、さらに別の技術が必要となる「難しい部類」に属するデータ復旧技術の集合体です。
    ※ クリーンルーム作業+Data_Platter&Investigation技術を採用
    ※ 2010年以降はDIRECTSCAN 技術 / 並列同時解析 + クリーンルーム + 本技術を採用

□ データスキャン作業における「非連続」スキャンには、大きく分けて2種類ございます。

各グラフに関しましては、特徴的な部分を結び、曲線を入れております。
その実例をFromHDDtoSSDでスキャンした結果に、ラフな線(以下参照)を入れてご紹介いたします。
実際の復旧では、さらに高精度なスキャンを利用します。

           >>プラッタ傷に対するデータスキャン(連続と組み合わせて時間短縮を実現可能)
データスキャン作業(非連続)
           >>プラッタ歪み(それによるヘッドの異常を含む)に対するデータスキャン

先ほどの「1番」の例は通常の方法で問題なく復旧できますが、 「2番」と「3番」を復旧するには全くの力不足で、プラッタ障害に対抗できる専用のスキャン(技術)が必要となります。


図 A
各平行線に関して・・a:障害発生時、b:復旧可能となる限界、c:正常時
その他・・黒太線:不良セクタ(読み込み不能セクタ)
HDDの動作音は普段と変わらないのに、突然読めなくなった。 バックアップを取ろうとしたら、データが読めない。 心当たりのありあそうな症状の大半は、不良セクタ急増が原因です。 非常にラフな図ですが、bでギリギリ頑張っていたものが、 aに突入した瞬間、一気にデータが読めなくなるという現象です。

デジタルデータは白黒はっきりしている怖い一面がございます。例えbの地点でも動作は正常です。 それが少しでも上に踏み入った瞬間に・・です。aの位置では不良セクタが限界まで増殖(太線部分)しておりますので、クリーンルーム作業(ヘッド一式の交換)を含む通常方法では復旧できません

そこで、図A内右側にあります下黒矢印を実現する作業を実施いたします。
※ aの位置からbへ戻す作業を実施いたします。
※ それから「非連続スキャン」で地道にスキャン作業を実施します。

□ その他の事例
※ 複雑な損傷を重ねて含んでいる場合となります。
このような変化は、過去のビッグデータを参照しながらの処理を可能とするAIの得意分野となります。


図 B

各平行線に関して……a:障害発生時、b:復旧可能の限界、c:正常時
その他……黒太線:不良セクタ(読み書き不能セクタ)

読み書きの両方がエラーとなるセクタが広がってしまった例です。 比較的早く、復旧率も確保できる位置を探し当て、場所が定まったら「非連続スキャン」にてセクタを取得します。
この例ではbの位置で妥協し、復旧率は約8割となっております。


図 C

ヘッドクラッシュにて発生する「プラッタ傷」に対するデータスキャンとなります。 クリーンルーム作業を実施し、1回目の内部ヘッド交換を終えております。
各平行線に関して……b:復旧可能の限界
その他……赤太線:ヘッドが再度、クラッシュしてしまう区間
この区間だけは必ず先に予測いたしまして、除外する必要性がございます。

ヘッドクラッシュにより、プラッタに損傷を負った例です。
※ 通常のデータスキャン作業にて、クラッシュによる傷が深い場合、 クリーンルーム作業で交換したヘッドでさえ、その区間(除外区間)にて、 すぐに破損してしまいます。これを2次破損と呼びます。
※ それを防ぐ為に色々な区間を設置し、各区間単位でスキャンを実施します。 図Cの「除外」区間に必要なデータが一部存在した場合でも、先に手を出す事はできません。

この除外区間の予測は、復旧率に多大な影響を及ぼします。
最初に復旧したデータが、入ってはならない除外区間内の場合、ヘッドが壊れてしまい作業終了となります。
その他の良好区間にあるデータは、諦める形となってしまう可能性が飛躍的に高まります。 その場合、再度のクリーンルーム作業(内部ヘッド一式交換)も考えられますが、 今回クラッシュしたヘッドが別の場所へ除外区間を生み出しますので、 回数を重ねるごと雪だるま式にプラッタが破壊され、データ復旧率が低下していきます。 クリーンルーム作業は1回にて、データスキャン作業を正しく終えるのが理想となります。

※ なお、除外区間が少ない場合、この地道な作業は省いても、運良くデータを回収できる場合もあります
※ ただこれが、「業者のデータ復旧作業」としては、厳しいと思います。

■ アクセス [ベスト5]
1:ドライブ検査/修復/自動データ復旧機能/S.M.A.R.T. FromHDDtoSSD v2 ダウンロード
2:最先端データ復旧サービス [with Web3.0/NFT 独自ブロックチェーン実用稼働]
3:ドライブ検査/スマートコントラクト/Web3.0/NFT FromHDDtoSSD v3 ダウンロード
4:HDD/SSD/NVMe/RAID 不良セクタの分類について
5:データ復旧技術開発とWeb3.0/NFT ブロックチェーンの開発履歴