7, ビット腐敗に関する考察

□ どんなドライブ・状態でもOK お気軽にご相談ください。緊急:090-3900-8289 までどうぞ。
※ よほどのことがない限りデータは大丈夫です。守秘義務・秘密保持厳守いたします。

ホーム運用技術→運用技術について→7,ビット腐敗に関する考察 電源を入れなくても劣化する、怖い不良セクタ

7, ビット腐敗に関する考察

■ 7a, ビット腐敗について

HDD,SSDには、いつの間にか読み出せなくなるセクタがあります。
これらは「ビット腐敗」と呼ばれ、このまま定義されております。また、発生要因にドライブ使用の有無を問いません。

すなわち、長期保管データなどが該当する、置いといたままほとんどアクセスされないデータが犠牲になります。 このような現象は食品がゆっくりと腐敗していく様子に似ているため、「ビット腐敗」という名称に至ったと考えられます。

■ 7b, さらに、書き込めるが読み込めないセクタについて

上述の7aに加え、ドライブにデータは書き込めるが、直後から読み出せない場合もあります。
※ デジタルデータは一部でも欠けると壊れてしまうため、僅かな損傷が大きな影響になります。

ビット腐敗の症状が出始めますと、アクセスが遅くなる症状および、読み込み不能セクタが出始めます。
※ 初期段階で気が付くことができれば、データを失う事なく退避できます。ただし、注意点がございます。

□ ビット腐敗が発生した場合は、イメージコピーではなく、必ず「普通のコピー」を利用いたします

ビット腐敗の部分には、こちらの弊社ツールで判別される「危険」セクタを含むため、少しずつコピーいたします。
イメージタイプは、このような「危険」セクタを巻き込んで壊してしまう可能性があるため、避けます。
なぜならば、全体をイメージ化する処理が優先されるため、ビット腐敗の部分で処理に失敗のち、ドライブの状態を悪化させます。

地道な少しずつのコピーで大切なデータを逃します。
時間もかかりますし、スマートではないかもしれませんが、気にせずこつこつとコピーで構いません。

■ 7c, ドライブにアクセスできるから、「正常」とは解釈できません

ドライブにアクセスのち、ファイル一覧が見えれば「正常」でしょうか?いいえ。
アクセスは、BPBおよびドライブに記録されているメタデータ(木構造)からはじまります。
そして、目的の階層に辿り着きましたら、その部分のデータ一覧(レコード)を読み出して、キューが完了いたします。
つまり、辿り着いたらそこでアクセスが完結いたしますので、それ以上の読み込みはありません。

これは、はじめのアクセスに成功しても、その成功は「ごく一部のセクタに過ぎない」ことを意味いたします。 また、日頃からよく使われるファイルのアクセス回数が伸びますが、保管用データはその逆となります。
この性質により、ドライブの検査が必要となってきます。

データ復旧機能では、その部分を「メタデータ」と呼びまして、そこからデータ再構築を実施いたします。

■ 7d, ビット腐敗はRAIDに対しましても脅威

RAIDにとって、ビット腐敗は「脅威」そのものでとなります。
なぜなら、RAIDはリビルドに生きているドライブの「全セクタ完全性」を求めます。
いつの間にか任意の場所からビット腐敗が発生いたしますと、これが、リビルドを失敗させます。
リビルドできるか分からないものをバックアップなしで運用する事は、それこそ、いつかデータを失います。
※ ビット腐敗には「注意」ではなく「常にバックアップ」をお願いいたします。注意しても劣化は避けられません。

■ 7e, NASに対しましても脅威

NASは、ネットワーク越しでアクセスする性質上、どうしても転送速度が低下いたします。
これは、ドライブの変化に気が付きにくく、さらにあまり利用されないデータの割合が高い場合、「ビット腐敗」の脅威にさらされます。
※ ビット腐敗には「注意」ではなく「常にバックアップ」をお願いいたします。劣化自体に気が付く間がありません。

■ 7f,考察

このように自然発生する不良セクタは「ビット腐敗」に分類され、コンセンサスの解析要素に加えております。
※ 保管されていた大切なデータが音もなく崩れていく怖い「不良セクタ」という認識で問題ありません。

このビット腐敗に対抗するため、2011年より「ヘッドレストレーション機能」をご提供いたしております。
※ 2018年より、ヘッドレストレーションにS.M.A.R.T.コンセンサスを包含させた新しい機能をご提供いたします。
また、9章で取り扱います「セクタの振る舞いに関する考察」で使用する「不良セクタ危険回避」の技術も包含させ、ピンポイントで狙える機能も追加いたします。