ファイルシステムを再構築: 論理フォーマット

まず、工場出荷前のフォーマット「物理フォーマット」で
各セクタにデータを記録できるようになります。
しかし、セクタを再整理する物理フォーマットだけではドライブを使用することができません。
各データを最適な位置に配置(ファイルシステム)いたしまして
論理的に読み書きできるように初期化する必要があります。

その「仕組み(ファイルシステム)」自体を書き込む作業が論理フォーマットです。
つまりハードウェアからみると「0」と「1」のデジタル信号を読み書きするのみですが、
この間に「ファイルシステム」が挟むように入りまして
論理的なデータ構造を意識せずに「読み書きできる仕組み」となっております。

Windowsのフォーマットには、「クイック」と「通常」があります。
クイックはフォーマットのみで高速です。
通常はセクタの検査が付属するため、時間を要します。

そこで、ファイルシステムの配置をうまく工夫して負担を減らすと
論理障害のリスクを減らすことができます。
ファイルシステムで負担が大きい処理は「書き込み」と「リネイム」です。
このうちリネイムは、ファイル名で木構造が変わる性質から負担が大きくなります。

そのため、重要なデータの運用には必ず「パーティション」を複数に分割いたします。
そして一つのパーティション当たりの負担を
「上限500,000ファイル程度」に抑えると長持ちする傾向があります。

ファイルシステムは、基本構造に「木構造」と「リスト構造」を組み合わせて実現しておりまして、
それぞれのデータをセクタ単位でシリアライズしております。

FAT32におけるファイルサイズの上限は4GBです。
32ビットの場合、このサイズがセクタの最大量を示せる限界となるためです。
なお、これを木構造と64ビットで解決した「exFAT」が出てきております。