


【ドライブ検査・データ復旧】ドライブヘッドを固定するストッパー
近年のHDDでは、ヘッドアンロード方式の採用により、磁気ヘッドをプラッタ外周部の退避位置へ格納する仕組みが一般的になっています。
これにより、電源が切られた状態では、磁気ヘッドを退避位置に固定しておくための機構が必要になります。
メーカーや機種によって構造は異なり、磁力を利用して固定するものもあれば、物理的なストッパーやロック機構によってヘッドを保持しているものもあります。
このストッパーは、通常であれば電源投入時に解除され、ヘッドが動作位置へ移動できるようになります。
しかし、物理的にロックする構造を持つ機種の中には、このロック機構が解除されず、ヘッドが退避位置から動けなくなることで、ドライブが動作不能に陥るケースがあります。
このような場合、ドライブ自体が完全に壊れているように見えても、実際にはヘッドを固定しているロック機構の不具合が原因となっていることがあります。
そのため、状態を慎重に確認したうえで、必要に応じて分解作業を行い、ロック機構の状態を修正することで、データ復旧につなげられる場合があります。
当サービスでは、ヘッド、プラッタ、ロック機構などの状態を総合的に確認し、
ドライブが動作不能になっている原因を見極めながら、可能な限り安全な方法でデータ復旧を進めております。
データ復旧サービス 分解修理
緻密な事前調査の結果、分解作業が必要と判断された場合、クリーンルーム環境での分解修理に着手します。
この作業では、データが記録されているプラッタ、つまりディスク部分以外の部品を交換・調整することで、データの読み出しを可能にすることを目指します。
分解修理作業については、すでに工程プロセスを最適化しており、症状に応じてドナー部品からの移植などを行います。
ただし、ここで重要なのは、作業の目的が「ドライブを通常使用できる状態に修理すること」ではなく、あくまで「内部に残されたデータを取り出すこと」である点です。
そのため、クリーンルーム作業を実施したからといって、ドライブそのものが完全に修理されるわけではありません。
データが記録されているプラッタは交換できません。
もしプラッタ側に傷や歪み、読み取り不良などの損傷がある場合、その損傷は残ったままになります。
つまり、クリーンルーム作業が適切に成功したとしても、ドライブ内部のすべての問題が解消されるわけではありません。
交換できる部品を整え、読み出し可能な状態へ近づけたうえで、残された損傷と向き合いながらデータを回収していく必要があります。
そのため、データ復旧では、クリーンルームでの分解修理だけで完結するわけではありません。
むしろ重要になるのは、その後のデータスキャン作業です。
分解修理によって読み出しの土台を整えたうえで、プラッタ上に残る損傷や不良セクタの影響を見極めながら、慎重にデータを取り出していきます。
当サービスでは、分解修理を「データ復旧のための準備工程」と位置づけています。
部品交換や移植によって読み出し可能性を確保し、その後のスキャン・解析作業によって、実際のデータ回収を進めてまいります。
物理障害ドライブをクリーンな環境で分解修理作業

[1] ヘッドクラッシュ(ヘッド系統の損傷)
ヘッド先端を僅かに浮かして稼動させております。
なにかの拍子でディスク表面と衝突いたしますとプラッタ傷を負いまして動作不能になります。



[2] プラッタ歪み
読み込めなくなる原因がヘッド一式とは限りません。
データを保持する側(プラッタ)に異常が生じた場合でも同様なことが起きます。
一般的にこちらの障害のほうが、ヘッド系統の損傷よりも厄介です。誤差は非常に小さいため肉眼ではわかりません。
歪みの度合いはスキャン系統のグラフで判断しますのでデータスキャン作業に持ち越しいたします。

[3] モータ焼け
モータの軸受が焼けて回転できなくなる障害です。かろうじてモータが回転する場合と一切回転しない場合にわかれております。

