◇ S.M.A.R.T.

Self-Monitoring, Analysis and Reporting Technologyの各頭文字から、S.M.A.R.T.と呼ばれております。
主にハードディスク(SSD)向け故障予測の指標となっております。

[A, 正常だと思っていたら、突然の故障]

S.M.A.R.T.自体、ほとんど動かず正常値を示していたため、正常と判断いたしました。しかしながら翌朝、Windowsが起動せず、取り外して調べた結果、不良セクタでまともに使えない状態だった。

[B, 故障だと思っていたら、実は正常]

S.M.A.R.T.の再配置カウント0x05が大きく動く。危ないらしく故障と判断したいが、FromHDDtoSSDでは故障ではなく「中立」だった。テクニカルサポートに問い合わせた結果、まだ様子見段階という事なので普通に使っていました。それから1年たちますが、完全スキャン含めて全く問題ありません。

[C, 壊れてから故障通知 それではバックアップできません]

S.M.A.R.T.の再配置カウント0x05が大きく動く。S.M.A.R.T.も使えるじゃんと思い、バックアップを開始いたしました。しかしながら、すぐに異音が出始めまして、まともにコピー(バックアップ)できません……。つまり、壊れてからの故障通知だったようです。結局、まともに動かないため、データは諦めました……。色々な属性(3番参照)はあるのですが……、実際には「見せているだけ」の属性が多い(動かないため)のです。

◇ S.M.A.R.T.の統計と、先ほどの事例A~Cを比較 どこに分類されやすいか

ドライブの故障に関する統計についてまとめた結果、500GB以下の場合は事例A、それ以上の場合は事例Bまたは事例Cの場合が多い傾向です。最近の大容量では、特に事例Cが問題となりやすい(データを失う)ゆえ、S.M.A.R.T.は参考程度に留め、バックアップを重視してください。

Cの場合、明らかにプラッタ歪み(ビット腐敗)が絡んでおりますので、 ドライブへのアクセスが重いなどの前兆が必ずあったはずです。しかしながら、それをS.M.A.R.T.の正常指標により見逃してしまった可能性が高いとみております。