◇ 動作状況の統計について

ドライブの動作状況に関する統計を取り扱います。

○ 不良セクタ出始めの位置大事な要素であまり分散せずに集計できます。
○ S.M.A.R.T.重要属性が初めて変動S.M.A.R.T.は動きにくい性質がありこれが動き始めた瞬間はとても大事です。集計しております。
○ 完全スキャンの判定
経年劣化計の数値
こちらの評価(数値)もドライブの動作状況として集計のち不良セクタの出始めサインに活用しております。

◇ 出始めた不良セクタの種類も大事な要素

不良セクタの出始め位置に加え そのセクタの種類も解析して集計いたします。不良セクタは1種類ではございません。詳しくはこちらをご参考ください。なお故障予測ではサポート扱いですがデータ復旧では最も気を遣う解析となっております(不良セクタの存在が前提のため)。

◇ サポートB: S.M.A.R.T.の0x05(再配置カウント)

S.M.A.R.T.の多数に渡る属性のなかで比較的動きやすい属性は0x05(再配置カウント)となります。ただし、こちらは過信いたしますと誤判定につながりますので他の要素と組み合わせて利用いたしております。

◇ サポートC: ドライブの容量
[片面落ちHDD、未使用フラッシュ]

ドライブの容量が増加するとプラッタの密度が上昇して壊れ方が複雑となります。その他、プラッタを多く搭載して容量を上げたドライブもクラッシュする要因が増加いたします。さらに、いわゆる「プラッタ片面落ち」など容量を持つドライブです。ヘッドを一つ以上落として、容量を調整されたタイプ(中途半端な容量は、このタイプが多い傾向)となりますので、プラッタ歪みなどの障害などで不利となる場面を多く拝見しております。
※ 時期によってはきりの良い容量でもプラッタ片面落ちの場合がございます。

また未使用フラッシュありのSSDです。これは工場検査落ちのフラッシュを集めて作られたSSDなどが出回っており注意が必要です。なぜなら使い始めから数か月は正常を振舞うためです。S.M.A.R.T.をリセットして発覚しないように工夫されています。実は……現物を入手して調べました。数か月で不良化寸前のセクタが沢山出現して使い物にはなりませんでした。

◇ 統計スキャンによる SSD/NVMeの確かな検査

SSD/NVMeはアルゴリズム的な理由からHDDと同等の検査では不十分です。そのような差分を自動吸収する新しい概念を組み込んだ統計スキャンを2021年にリリースいたしました。