データ復旧を実施される際に最も気になるドライブの状態について「状態変化を掴むサイン編」としてまとめてまいります。

今回のサインは等間隔不良。そのままの意味で、不良セクタが一定周期で絡んでくる状態じゃ。 このサインを見逃すと中々先に進まず、「復旧を終えられない」という状況に追い込まれてしまう。 ただし、幸いな事にドライブの状態は変わらないから、やり直しは可能です。 でも、毒持ちとの見分けが付きにくいキノコや山菜と似たようなもんで、紛らわしいのが混じっておるから注意。
[状態変化サイン3(等間隔不良)]:
平均的な転送速度から、読み書き不能セクタが多発。 ただし、その集中する読み書き不能セクタが正常なセクタを間に挟みこむ形で発生している場合、等間隔不良のサインとなる。
[状態変化サイン4(ヨコヨコから0)]:
かろうじて進む遅い転送速度から、読み書き不能セクタが多発。 ただし、その集中する読み書き不能セクタが正常なセクタを間に挟みこむ形で発生している場合、 ヨコヨコから0(下に抜ける)のサインとなる。このサインを見逃すと、最終的には0で張り付いて動かない状態となります。
[状態変化サイン5(等間隔崩壊)]:
平均的な転送速度から、読み書き不能セクタが多発。 ただし、その集中する読み書き不能セクタに危険なセクタが1つ以上発生している場合、等間隔崩壊のサインとなる。サイン3自体は、最も大事なドライブの状態が変わらないゆえやり直しが可能だから、 ゆっくり対策を立てて(一度この区間を飛ばして状態を立て直す等)進めていけばOKじゃな。そして、サイン4とサイン5が、いわゆる見分けが付きにくいサインで、 サイン5はサイン1(崩壊)と同じような結果(やり直し不可)になるため、注意が必要なんじゃ。 しかも発生要因がサイン3と同じ「平均的な転送速度から」だから、神経を使います。ちなみにサイン4については、 万一見逃しても再度内部ヘッド一式交換(クリーンルーム作業)で復活できます。
ヨコヨコから0が少し気になります。
そのままの意味で、低い転送速度が続いているさなか、そのまま下に向かって0となる。 0が長時間続くと、最後はWindows(OS)にも見限られ、認識状態が強制解除されてしまいます。
サイン4(ヨコヨコから0)が出たら、すぐにヘッドの回復処置(レストレーション)に移行する必要がある。 そうしないと0で張り付いて、ヘッド一式の交換作業(クリーンルーム作業)が必要となってしまうから。ちなみに、AI完全自動ドライブ復旧システム FromHDDtoSSDの復旧機能「不良セクタ危険予知」に、 このレストレーション移行作業を搭載(自動移行)しているからご安心ください。 不良セクタが続いた後、スキャン再開まで結構な時間を待たされるのは、この回復処置を実施しているためじゃ。