
◇ 障害発生時、まずご確認いただきたい内容
- 安全な方法でコンピュータの電源を落とします。別途以下リンク先をご確認ください。
>> 安全な電源の切り方をご紹介いたします。 - チェックディスクやスキャンディスクは状態を悪化させてしまいます。
- NAS(TeraStation等のRAIDタイプ含む)の場合はとにかくすぐに電源を落とします。何度も入れてしまいますとNAS自身がプログラムを読み込もうとして悪化します。
◇ チェックディスクの危険性
Windows付属のツールの目的は、データを復旧する事ではない点にご注目ください。データ保持不可またはデータ保持可能の判断に分かれ、全て自動で行われてしまいます。データ保持可能の場合は良いのですが保持不可となりますと全部(または一部)データを犠牲にし空っぽにする性質があります。
※ これら上書きはデータ復旧を困難、または復旧率低下を招きます。
※ ドライブにアクセスできる状態にはなりますが、データが消滅しては無意味です。
※ 同様にfsckコマンド(Linux/UNIX)で全てyを選択した場合も同様です。全質問をyにするオプション(-y)が存在いたしておりまして、これは使ってはならないとされます。nにする根本的な理由の無い中で全部yを選んでしまう事にも成りかねず、危険な部類に属します。
◇ ハードディスク(SSD)の分解は厳禁です。RAIDの順番も重要となりますので入れ替えも厳禁です。
- 装置内部より異音が生じている場合プラッタ(ディスク)への傷を避ける為に電源を入れ続けないで下さい。データ復旧サービスでは障害発生からの電源投入時間が長いほどデータ復旧率&データ復旧成功可能性が下がります。
- RAIDの順番も大事となります。順番に論理性を持たせているため入れ替えてしまいますと動作不能となります。RAIDが動作不能→試しに入れ替えてみる等は避けてください。
※ ソフトウェア的に認識しているのではなく物理的に接続された順番が重要となっております。
◇ ヘッド損傷とプラッタ障害に対応できる技術
物理障害にて一般的な障害にヘッド損傷が挙げられます。ヘッドの読み書き能力が機能できなくなり、さらに衝撃にとても弱いです。例えば、落下の衝撃でも繊細なヘッドは壊れてしまいます。さらには通常の動作音と異なる「異音」と呼ばれるものが生じます。「異音」は正常なスピンアップが妨げられている状態で正常位置にヘッドがロードできない事となり、クリーンルームが必要です。
◇ 最も重い部類に属するプラッタに対する障害
*** プラッタ障害を起こしたと考えられる場合 ***
- 認識までは至りますが、ヘッドが異常振動したまま動作停止に陥ります。
- ガチャガチャと非常に大きな音を立てて動作が停止いたします。
- 途中から全く読み込めなくなり、ヘッドの動きや音がおかしく、壊れていると思う。
- スピンアップまでは正常なのに、何故か読み込めず。
◇ HDD開封の危険性
ホコリの影響は時間経過と共に大きくなりますので一度開封してしまいますとスキャンできる範囲が狭められ復旧率が落ちます。以下のような警告が出た場合はすぐに使用を中止してください。
*** Windowsをご利用のお客さま ***
- 突然「フォーマットしますか?」と表示される。
- 突然「無効なボリューム」と表示される。
- 「インデックスエラー」と表示される。
- 「~にアクセスできません」と表示される。
- 突然、HDDが解除解除されてしまう。
- アクセスランプが点灯状態になり、そのまま固まる。
*** OSXをご利用のお客さま ***
- 「初期化しますか?」と聞かれ、マウントされずドライブのアイコンが出ない。
- ファイルが一部分しか表示されず必要なファイルが全くない状態に陥る。
- 起動中にフリーズしてしまう。
*** FD(2DD/2HD)・CD/DVD/BD 磁気メディア 光学メディア ***
以下のような警告が出て、アクセスできなくなる場合がございます。
- 突然「フォーマットしますか?」と表示される。
- 突然「無効なボリューム」と表示される。
- 突然「ドライブにディスクを挿入してください。」と表示される。
*** 各種メディアカード (SDカード・USBメモリ・大容量SSD等)の場合 ***
- フラッシュメモリは突発的にアクセスできなくなる場合がございます。
※ 少しでも異変を感じたらバックアップという手段が最善です。