復旧不定期日誌103, [Lab]: 故障予測 パート2 (不良セクタの分布と増殖の関係1)

いつも大変お世話になっております。
データ復旧担当(現:故障予測)の矢野と申します。

パート2 (不良セクタの分布と増殖の関係1):
S.M.A.R.T.が正攻法で使えない事実(パート1参照)がある以上、
別の手段を模索する必要が出てきました。

ところで、 データ復旧サービスではハードディスクの型番別に「不良セクタマップ」と呼んでいる
バイナリで書き出されたデータを大いに活用いたします。

具体的には、不良セクタの位置、相互的な関係、種類、専用メソッドをまとめてバイナリにいたしまして、
データスキャン作業へ組み込んで利用いたしております。

技術的な差が出てくるのは不良セクタの相互的な関係と、専用メソッドです。
相互的な関係を読み取り、その内容で専用メソッドの動作が多角的に変動いたします。
これにより、壊れかけのハードディスクでもより安全にセクタのイメージを取得できる訳です。

そこで、「不良セクタマップ」は不良セクタの位置をある程度予測できる機能があります。
これを故障予測に持っていければ、
S.M.A.R.T.に100%頼らずとも精度の高い予測が可能となるかもしれないと考え、
早速試験的なプログラムからスタートいたしました。

その着手がちょうど1年前の2008年9月24日でした。

故障予測 パート3 (不良セクタの分布と増殖の関係2)へ続きます。

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