復旧不定期日誌194, 壊れかけドライブ制御の概要1 方向性の確認

本日より、壊れかけドライブの制御についてまとめていきます。

データ復旧は、現在の値の把握よりも、先の状態を読む必要がございます。
このため、現在の値だけ見ていても失敗いたします。
まず以下に、この「現在の値」に関する例を掲載いたします。

例:以下のように転送速度(MB/s)が変化する壊れかけドライブA、
壊れかけドライブBがございます。どちらが復旧できそうか?、です。

ドライブA:45=>50=>43=>40=>42=>45=>39=>37=>38=>41=>35=>36=>32=>33=>27
ドライブB:25=>23=>20=>22=>18=>15=>12=>8=>3=>7=>14=>17=>19=>18=>21

現在の値のみで判断してしまうと、ドライブAの方が圧倒的に出そうな感じがいたします。
しかしながら、現実は逆です。
逆の判断を迫られる場合が多いため、データ復旧は案外シビアです。
失敗=復旧不可、容赦なし(^^;です。

○ ドライブAは、早急に制御を変えないと(早い段階で切って体制を立て直す必要あり)、
0に向かってしまいます(「異音」が出始めます)。

○ そして、ドライブBです。こちらは厳しい状態ではなく、
なんと「制御を変えてはいけないパターン」に相当いたします。
制御を変えず、現在の状態を貫けば、最後まで間違いなく「逃げ切れます(^^;」が、
途中の速度低下に焦ってしまい(特に数値を見てしまいますと?)、
我慢できずに制御を変えてしまいますと、
ドライブAと同じ方向性となってしまい「復旧に失敗」いたします。

さすがに、本日の内容は冗談かと思える方も多そう(^^;です。
しかしながら、ちゃんと調査済の本当の話となっております。
ちなみにこの「ドライブA」、具体的にはどのような状態なのか、きちっと説明いたします。

■ ドライブAの状態:
ファイル一覧までは何とか見えたのですが、コピーを開始したら、
急に読み込まなくなって、最後は「異音」が出始めて止まった。
※ 壊れかけドライブのよくある状態が、実はこの「ドライブA」となっております。
これでも、容量が小さい時代(120GB,250GB,500GB等)は逃げ切れたのですが、
今の容量(2.0TB, 3.0TB …)では、まず無理です。

なぜ、このような変化になるのか? それを、次回以降より、説明いたします。
なにとぞよろしくお願いいたします。

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