[データ復旧サービス][11] ドライブの緻密な検査

データを復旧するには、ドライブの検査技術の確立が不可欠です。そこで四種類のドライブ検査を開発いたしました。

ドライブの種類によって検査の仕方が大きく異なるのが特徴です。2009年当時はハードディスクの容量が小さく、SSDも登場しておりません。よって、セクタを地道に調べる「完全スキャン」のみで十分でした。

ところが、2023年。ハードディスクは大容量化し、12TBすら普及しそうな勢いです。そして、SSDも多層化が進み高容量かつインターフェイスの改良と相まって大幅に高速化しております。

ここで、完全スキャンでは不十分な結果しか得られないドライブが出てきます。それがSSD/NVMeです。なぜなら、故障が近づくと不良セクタの発生が確率に左右されるからです。

不良セクタの発生が確率に左右される。不思議な感じがしますが、これは厄介な症状です。完全スキャンで従来通りの検査を行うだけでは、壊れた個所がたまたま正常を振舞っていた場合、正常判定となってしまいます。これがSSD/NVMeで頻繁に起きるので、検査を難しくしていました。

それに対し、ハードディスクは不良セクタが数種類にわかれますが必ず確定します。よって従来通りの完全スキャンで十分な検査が可能となります。

では、完全スキャンと統計スキャンの違いからみていきましょう。

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