復旧不定期日誌195, 壊れかけドライブ制御の概要2 方向性の種類 ※ 転送速度を低下させる先を見越した「下降」は大事。これが、出来る限りのデータを復旧するための「余力の充填」です

AI-NFT Web3.0 FromHDDtoSSD

まずは、方向性の種類です。
壊れかけドライブの方向性は3種類です。それは、「下方向」「変化なし」「上方向」となります。

これらの方向性は、あくまでも全体の視点(大局)からの方向です。
この他、瞬間的な変化として「上昇」「下降」がございます。
この瞬間的な変化は、先日の例(ドライブA、ドライブB)の数値です。

故障したドライブは必ず「下方向」より転送速度の低下が始まります。

データを復旧したい心理が強い場合、とにかく読み出そうとして方向性を見失い、
壊れかけのドライブに読み出し指示を出し続けてしまいます。

そうなりますと、
方向性が変わらないまま転送速度が低下を続け、あるときに一気に動かなくなります。

これを防ぐために、ドライブの状態を先読みいたしまして、
危険な不良セクタを避けつつ、方向性を「変化なし」以上に上げる必要がございます。
なお、あくまでも大局の方向性なので、
途中に「下降」が多数入り込んでも(上げ続ける事はできないため、必ず入ります)、
上に向かっていれば「上方向」です。

ここで重要なのが、データ復旧が目的という点です。
ドライブを修理する必要はありません。
「上方向」といっても、例として「10MB/s=>30MB/s」に戻っただけで、
正常な速度(HDD:約100~180MB/s)にはほど遠いです

しかしながら、この戻っている最中は安全(0に向かう訳ではない)なのですから、
この間にデータを引き抜けば良いのです。10MB/s=>30MB/sでも十分に復旧できます。
そもそも、壊れかけたドライブは元には戻りません。
※ このような操りを行う操作を「復旧アルゴリズム」と名付けました。
※ このアルゴリズムを適用しつつ、定石パターンから外れた場合は「機械学習スキャン」の出番となります。


「機械学習スキャン」がまだ未完の頃は、
パターンから外れる度にプログラムを作り直して再コンパイルの日々でした。
それでも容量が1.0TB程度までならば良いのですが、
これ以上はコスト面にて厳しくなってきます。

今は「機械学習スキャン」にて問題なく自動対処できており、
開発の方はそのスキャンの内部だけで済んでおります。(>> 最新成功事例)

■ 完全スキャン 動作安定度について:(>> FromHDDtoSSD 完全スキャン)
この動作安定度(以下画像上部の下のグラフ)は、
瞬間的な「上昇」「下降」を簡易的に表現いたしております。
特に問題ない場合は横に並び、問題が大きくなってきますと下がります。
そこから方向性を見極め、劣化を数値で示しております。
実際の変動は、下のボタン(詳細ビュー)で描写することができます。

○ 最初のドライブの状態をきちんと解析する事は、とても大事です。
このため、データ復旧作業の大部分は、ドライブの状態を解析する作業が大半を占めております。

>> ■ 検査は断る?でも復旧は実施?

このスクリーンショットが、壊れかけドライブの研究中(復旧関連は全て自社開発)を示しております。
実際に復旧を行い、CPUの負荷を拝見しつつ、転送速度の状態を細かく解析・処理していきます。
※ 画像では「大きく下がって」から
「跳ね上がる」を繰り返す状態(変化が大きいため危ない状態)になっております。
多少調子が良くても、油断いたしますと一気に低下してしまいます。
まずはこれを避けるため、機械学習スキャンを開発いたしました。

なにとぞよろしくお願いいたします。

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