まず、RAIDの基本的な構成の一つである、ストライピングについて見ていきます。
ストライピングとは、複数のドライブに対して、決められたストライプサイズごとにデータを分散し、交互に読み書きしていく方式です。
複数のドライブへ処理を分散できるため、読み書き性能の向上が期待できます。
特に、連続した大きなデータを扱う場合には、単体ドライブよりも高速に処理できることがあります。
しかし、その一方で、ストライピングには冗長性がありません。
つまり、構成しているドライブのうち1台でも故障すると、全体のデータ構造が崩れてしまいます。
その結果、すべてのデータにアクセスできなくなる可能性があります。
このように、複数台のドライブを使って性能を高める一方で、1台の故障によって全体を失う危険がある。
それがストライピング、いわゆるRAID 0です。
そのため、特別な理由がない限り、データ保護を目的としてRAID 0を選ぶことはありません。
RAID 0は、あくまで速度や容量効率を重視する構成です。
ただし、RAIDはもともとバックアップではありません。
そのため、別媒体へのバックアップをしっかり確保したうえで、速度を重視してRAID 0を運用する。
そのような方針であれば、RAID 0も十分に成立する構成です。
問題は、RAIDという言葉から「高度なバックアップ機能」を連想してしまうことです。
この固定観念があるため、RAID 0のように冗長性を持たない構成の意味が見えにくくなっている面があります。
RAID 0は、データを守るための構成ではありません。
速度を得るために、複数のドライブへデータを分散する構成です。
この違いを理解しておくことが、RAIDを正しく扱ううえで非常に重要です。
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