ドライブ検査・データ復旧向けAIにおけるFP32化の検証

SORA-QAI

ドライブ検査・データ復旧向けAIにおけるFP32化の検証

現在、当社ではAIによるドライブ検査およびデータ復旧処理において、内部の数値演算精度を double(64ビット浮動小数点 / FP64)からfloat(32ビット浮動小数点 / FP32)へ置き換える検証を進めております。

なぜFP32化なのか?

一般的に、FP64は高い精度を持つ反面、計算コストが大きく、特にGPUによる並列演算では効率が低下しがちです。

一方、**FP32はGPUとの相性が非常に良く、**現代の多くのGPUアーキテクチャでは、FP32演算が最も高速かつ効率的に動作します。

精度の検証を地道に進行中

ただし、ドライブ検査やデータ復旧といった分野では、僅かな精度の差が結果に大きな影響を及ぼすこともあるため、慎重な評価が求められます。

そのため、現在はFP64→FP32への移行において、段階的にすべての内部演算をチェックし、結果の信頼性と安定性に問題がないか、検証を続けております。

GPU時代への備え

今後、GPUを搭載したパソコンがより一般化していくと予想されます。
この流れを見据え、GPU最適化されたAI処理への移行を今のうちに進めることで、将来的なパフォーマンス向上と消費電力の最適化が期待できます。

結論

FP32が十分な精度を保てると判断された段階で、当社のAI処理は順次FP32対応に切り替えていく予定です。
それにより、より多くのユーザー環境で高速かつ信頼性の高いドライブ検査・データ復旧機能を提供できる体制を整えてまいります。

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