ドライブが故障している場合、読み出しを指定されたセクタに対して、内部で再試行処理が行われることがあります。
正常なセクタであれば、読み出しは短時間で完了します。
しかし、不良セクタや読み取りが不安定なセクタに当たると、ドライブは何度も読み出しを試みます。
この再試行には時間がかかります。
ここで、その時間をそのまま待てばよいのかというと、データ復旧では必ずしもそうではありません。
たとえば、不良セクタが塊で発生している場合です。
その領域には、何百、何千という読み取り困難なセクタが連続して存在している可能性があります。
その一つ一つに対して長時間の再試行を行ってしまうと、読み出し作業がまったく先に進まなくなります。
それでもドライブ側は、指定されたセクタを読み出そうとします。
こちらから適切な制御を行わなければ、読み取り困難な領域に対して延々と再試行を続けてしまうことがあります。
その結果、データ復旧ソフトウェアなどでよく見られるように、完了予定時間が現実的ではないほど長く表示される状態になります。
これは、単に処理が遅いのではありません。
読み取り困難な領域に当たり、再試行によって応答時間が大きく伸びている状態です。
このような事態を防ぐには、不良セクタの発生状況を把握し、読み取り困難な領域へ無理に突入しない工夫が必要になります。
特に、不良セクタが塊で発生している可能性がある場合には、その領域を予測し、必要に応じて読み取り順序を変更したり、負荷を抑えたりすることが重要です。
データ復旧では、すべてのセクタを同じように読み続けるだけでは不十分です。
応答時間の変化を確認しながら、どこを優先して読むのか、どこを後回しにするのか、どこで負荷を避けるのかを判断する必要があります。
当サービスでは、ドライブの応答時間や不良セクタの発生傾向を確認しながら、可能な限り安全に読み取りを進められるよう、復旧処理を制御しております。
