復旧不定期日誌78, 修理: 日立製 100GB データ復旧(HTS541010G9SA00)

50GBプラッタが2枚にて100GB。
負荷の高いアクセス中にヘッドがクラッシュし、(メール圧縮中でした)
BIOS認識はOKだが途中からギーギー鳴り出して動作が停止する障害となります。
最終的にはBIOS認識すら得られなくなります。

ヘッドの損傷に加え、プラッタへの傷が考えられますね。

損傷したヘッド部分の交換は当然必要なのですが、
日立製の場合、プラッタの傷が新ヘッドに絡んで動作を止めてしまいますので、
そう易々とデータを出させてはくれません。
ファームウェアに手を加え動作停止を回避する調整を行う必要がございます。
ただ、この調整を誤ると再度ヘッドを飛ばしますので、緊張を伴います。
※ 勿論、全部ではないですよ。 一定割合以上の傷が入った場合です。大よそ10%以上かな。

データ復旧ではより安全な方法を模索する必要があります。
ファームウェア調整は再度ヘッドを飛ばす可能性がある点より、
そのような作業を優先する訳にはいきませんので、
まずは動作停止に至らないセクタを定め、その部分から復旧を行います。
この第一作業にて約50%を復旧できます。
固まって50%ではなく、分散するため、一つ一つ探し当てます。

次に動作停止を回避するファームウェア調整を行い、
残りの約40%を復旧し、最初の作業結果と繋ぎ合わせ、約90%の復旧率を得ております。
※ 万一の場合でも約50%は生き残れる手法となりますね。全滅は絶対に避けます。

最後に、時間的には第一作業を必要とする点で不利(+20時間)ですね。
でも、スピードを優先してヘッドクラッシュ再発による全滅や、
挙句の果てに指紋付きで返されたのでは、厳しいと思います。
もちろん、スピード優先で対応できる機種も多数ございます。
※ 例:東芝製・サムスン製全機種や、重度障害ではない場合です。

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