フラッシュメモリの闇は、主に製造時や部品品質に由来する問題として見えてきます。
一方、HDDにも、使用中に表面化する別の厄介な問題があります。
それが、認識不能となる境界線です。
ドライブが読み出せなくなる境界線。つまり、どの段階でOSや機器から認識できなくなるのか。
この判断が、ドライブによっては非常に曖昧な場合があります。
通常であれば、読み書きが完全に成立しなくなってから、認識不能へ進むように思えます。
しかし、実際には、まだ一部の読み書きが可能な状態であっても、ドライブ側の制御やファームウェアの判断によって、先に認識が閉じられてしまうことがあります。
つまり、内部的にはまだ読み出せる可能性が残っているにもかかわらず、外部からは認識不能として扱われてしまう状態です。
これは、非常に厄介な症状です。
ユーザーから見ると、ある日突然、ドライブがまったく見えなくなったように見えます。
しかし実際には、その直前まで内部では読み書きできる領域が残っていた可能性があります。
このようなドライブでは、故障そのものより先に、認識不能という形でアクセス経路が閉じられてしまうことがあります。
なぜそのような制御になっているのか。
それは、ドライブの保護、ファームウェアの設計、エラー処理の限界、管理情報の破損など、さまざまな要因が関係していると考えられます。
いずれにしても、外部から認識できなくなった時点で、通常の方法ではデータへアクセスできなくなります。
このため、日頃からのドライブ検査とバックアップが重要になります。
認識不能になってから対応するのではなく、応答時間の乱れ、読み取り速度の低下、不良セクタの発生、動作安定度の低下などを早い段階で確認する。
そして、重要なデータは別媒体へ退避しておく。
この習慣は、突然の認識不能からデータを守る最も確実な対策になります。
ドライブには、故障の進み方が見えにくいものがあります。
まだ読めると思っていた段階で、認識そのものが閉じられてしまうこともあります。
そのような境界線の曖昧ゆえに、ドライブ検査とバックアップを日常的に行うことが大切です。
ただ、それを常に行うとなると……やぱり、難しいですよね。
それでも、ドライブがこの仕様ですので、どうしても、データ復旧を要する段階というのは存在してしまうのです。
