今回は、不良セクタの検出と、不良セクタの修復の違いについて見ていきます。
まず、FromHDDtoSSDの完全スキャン機能で検出できる不良セクタについてです。
これまで何度も説明してきた通り、不良セクタとは、正常に読み取れない、または読み書きの挙動に異常があるセクタを指します。
完全スキャンでは、そのようなセクタの状態を確認し、性質に応じて色別に結果を表示します。
つまり、完全スキャンは、ドライブ上に存在する不良セクタを検出し、その状態を把握するための機能です。
では、不良セクタの検出と修復は、どのような関係にあるのでしょうか。
不良セクタがあるなら、単に代替セクタを割り当てればよいのではないか。
代替セクタが用意されているなら、なぜ不良セクタのまま残っているのか。
このような疑問が出てきます。
しかし、実際のドライブでは、読み取れないセクタが見つかったからといって、ただちに代替処理が行われるとは限りません。
多くの場合、代替処理は、そのセクタに対して書き込みが行われたタイミングで実施されます。
つまり、読み込み時にエラーが発生しても、その時点では「読み取り不能なセクタ」として扱われるだけで、すぐに予備領域へ置き換えられるとは限らないのです。
ここが、不良セクタの検出と修復を理解するうえで非常に重要な点になります。
検出とは、問題のあるセクタを見つけることです。
一方、修復とは、そのセクタに対して書き込み処理などを行い、ドライブ側の代替処理や再割り当てを促すことです。
つまり、不良セクタの検出と修復は、同じ処理ではありません。
検出によって状態を確認し、そのうえで修復してよい状態なのかを判断する必要があります。
なぜなら、壊れかけたドライブに対して無理に修復処理を行うと、状態を悪化させる可能性があるためです。
特に、重要なデータが残っているドライブでは、修復よりも先にデータの退避を優先する必要があります。
不良セクタの修復は、データ保全後に行うべき処理であり、いきなり実行するものではありません。
このように、不良セクタの検出、代替セクタの仕組み、書き込みによる再割り当て、そして修復処理の関係を理解すると、なぜ不良セクタがそのまま残ることがあるのかが見えてきます。
不良セクタは、見つけたらすぐ修復すればよい、という単純なものではありません。
まず状態を検出し、その性質を確認する。
次に、データ保全が必要かどうかを判断する。
そのうえで、修復処理を行ってよい状態かを見極める。
この順序が非常に重要です。
この仕組みをもう少し詳しく整理しながら、不良セクタの修復機能をどのように活用すべきかを見ていきます。
