回転すらしない状態となりました。
お客さまよりお伝えいただいた症状
回転すらしない状態となりました。
症状の断定
内蔵ヘッドの吸着による物理障害
採用技術:IUEC SORA-QAI FromHDDtoSSD AIデータ復旧システム
ハードディスク内蔵のヘッド先端部には、プラッタ表面と接触しやすい特性があります。
通常、ディスクが回転している状態では、ヘッドとプラッタの間に非常に薄くて硬い空気層(エアクッション)が形成されており、この空気層によってヘッドが浮いた状態を保ちつつ、安全にデータの読み書きが行われる構造となっています。
しかし、何らかのトラブルによりディスク回転が停止すると、この空気層は瞬時に失われ、
ヘッド先端がプラッタ表面に直接落下してしまうことがあります。
そのまま先端がプラッタに吸着(スタック)し、動作不能状態に陥るのが一般的な流れです。
⚠️ 一度くっついたヘッドは自然には剥がれません
この状態に陥った場合、ヘッド先端が自然に剥がれて動作が回復することはほぼありません。
そのため、データの取り出しには専門的な復旧作業が必要となります。
🔧 復旧方法:ヘッドの分離と交換
弊社では、以下の手順で復旧を行っています:
- 吸着したヘッド先端を適切な処置で安全に剥がす
- 状況に応じて、ドナー部品(同型の正常ドライブ)から取り出した内蔵ヘッド一式に交換
- 再調整後にヘッドが正しく動作することを確認し、データ読み出しと復旧処理を実施
この手順により、スタック状態からの復旧が可能となり、
大切なデータを安全に取り戻すことができます。
この現象は“ヘッドスタック”や“ヘッド吸着”と呼ばれる典型的な物理障害のひとつです。
放置や無理な通電は状態を悪化させる恐れがあるため、異常を感じた段階で早めの診断・ご相談をお勧めいたします。
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