いつも大変お世話になっております。
データ復旧担当(現:故障予測)の矢野と申します。
故障予測 パート15 (パーティションが見えなくなる1)
本日より、パーティション情報の取得を考えていきます。
実際に拝見してみると分かりますが、上手く出来ているものです。
FAT,NTFSなどの言葉はご存知と思います。
これらはファイルシステムの名前です。
パーティションはあくまでも「区切り」ですので、ファイルシステムと直接的な関係はございません。
また、この点は分かり易さの点から考えても好ましいです。
イメージ的には区切りを作って、その与えられた範囲内を論理フォーマットして、利用開始となります。
ここで「論理フォーマット」という言葉が出てきましたが、
これはファイルシステムの初期状態を作り出すという意味です。
例としてFATの場合はFAT1,FAT2の確保やルートを初期化した状態にいたします。
ところで、コンピュータがそのようなセクタレベルの操作を行う際は、
必要以外のセクタには触れません。これがデータ復旧に繋がっております。
つまり、データが残存した状態にて誤ってフォーマット(この場合も論理)した場合でも、
初期化にするためのセクタ以外には触れませんので、データが残存している訳です。
そして、エントリスキャン&クラスタスキャンでデータを回収する事ができます。
なお、裏を返せばフォーマットしてもデータが残ってしまう点が重要です。
よって、機密データの場合は物理的破壊などの手法が採用されます。
※ジャンカーにとっては見るに耐えがたい光景ですが、我慢我慢。
さて、「区切り」の情報をどこに作成すれば効率的か。
ファイルシステムよりも先に読み込む必要がありますので、
統括でき、さらには最初に読み込める都合の良い場所、
それが0番目のセクタ、すなわちMBRと呼ばれている場所です。
故障予測 パート16 (パーティションが見えなくなる2)へ続きます 。